ショパンが高校時代に礼拝のオルガニストを務めた教会

ヴィトジキ教会は、17世紀にヤクブ・フォンタナの設計によって建てられた、ワルシャワで唯一 のロココ様式の教会です。幾多の戦火をくぐり抜け、奇跡的に破壊を免れたため、現在でもほと んど原型を保っている貴重な教会です。

写真上:教会の外観の絵。原画はZ.フォーゲル作の水彩画(ヤドヴィガ・ネウゲバウエ ルによる複製)

写真下左:教会内部、右:教会のオルガン

【ショパンとの関連】

*ヴィジトキ教会のすぐ近くに、ショパンが通っていた中・高等学校 (ワルシャワ・リツェウム )と音楽学校がありました。

*毎週日曜日にヴィジトキ教会で、ワルシャワ・リツェウムの生徒のためのミサが行われていま した。

*ショパンが高等学校の最終学年を迎えた1825年に、学校の日曜礼拝のオルガニストに指名され て、ヴィジトキ教会でパイプオルガンを弾くことになりました。

このことに関して、1825年11月にショパンが親友ヤン・ビャウォブォツキに宛てた手紙の中で、次のようにユーモ アを交え誇らしげに書いています。「いやはや、閣下よ、僕は何て人間だろう。教区司祭殿に次 いでリツェウムの中でいちばん偉い人物になったのだ。日曜日ごとにヴィジトキ教会で僕がオル ガンを弾き、ほかの人たちが歌っているのだ」

この教会のオルガンはショパンの時代から変わることなく現在も残っています。オルガ ンのパイプの大部分は取り替えられましたが、2~3本はショパンが弾いていた当時のまま残って いるものもあるそうです。

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