8歳のショパンが初めて御前演奏をした宮殿

ワルシャワのベルヴェデル宮殿の景観
アントニオ・ヴェリーコ作。銅版画。(19世紀前半)

現在のベルヴェデル宮殿

ベルヴェデル宮殿はワルシャワのベルヴェデルスカ通り52番地にあり、現在は大統領府になって いる建物です。

17世紀にここに館が建てられたのが始まりで、当初は木造でしたが、18世 紀半ばに石造りになり、スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキ王の時代(18世紀後半)に は王家の陶器製造所になりました。

その後、1818~22年に根本的に改築され、30年までロ シア皇帝の弟、コンスタンティン大公の邸宅になりました。

第1次世界大戦と第2次世界 大戦の間の時期(1919~39年)には、大統領たちやの邸宅として使われました。

戦後は社 会主義ポーランドを代表する建物になりましたが、1989年に再度、大統領制が導入されてからは、 大統領府になり、現在に至っています。ベルヴェデル とは「望桜」という意味です。

【ショパンとの関連】

*ベルヴェデル宮殿がコンスタンティン大公の邸宅になっていた間、1818~19年に、ショパンの 才能に注目した大公は何度かショパンを宮殿に招いて演奏させましたが、それらの御前演奏がショ パンを一躍有名にしました。

コンスタンティン大公は気性が荒く、暴君としてみんなから 恐れられていましたが、唯一ショパンの演奏のみは彼の気を静められ、何時間もショパンのピア ノ演奏に耳を傾けたといいます。大公は日曜日ごとに馬車でショパンを迎えに行かせるほど、ショ パンのピアノに夢中になったそうです。

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